バショウ科(Musaceae)の多年生草本植物です。原産地は東南アジアとされており、食用に栽培されています。高さ1.5~5mに成長し、果実が食用となります(Photo. 1)。FAOの統計によると、2022年は世界で135,000ktのバナナが生産され、その生産量は年々増加傾向にあります1) 。日本ではフィリピンやエクアドル産の輸入品が多く見られますが、国別の生産量は1位インド、2位中国、3位インドネシアの順に多く、熱帯地方を中心として世界各地で広く栽培されています。
近縁植物のアバカと較べると、果実以外の外観はとても良く似ており、アバカと同様の工程で茎稈部から採取した繊維を製紙利用することができます。パルプ化して得られる繊維は、繊維長3.5~4.7mm,繊維幅は27~31μmで、アバカに匹敵する繊維強度を有しています2)。
バナナの茎稈部は果実を収穫した後に農業副産物として発生しますが、通常は廃棄されています。アフリカのザンビア(Zambia)では、茎稈部から採取した繊維から和紙の技術を活かしてフェアトレード(FAIR TRADE)認証紙を製造する取組が行われており、廃棄バイオマスの有効利用や農村の活性化への貢献が期待されます3)。

1) FAO.FAOSTAT,12/20/2024
2)Hidehiko yamazaki, Toshio Kurita, Kazumasa Miyazaki, Hidehisa Yokomizo, Masakazu Morimoto: Pulping and Papermaking Properties of the Fibers from Abaca (Musa Textilis) and other Musa Species, JAPAN TAPPI JOURNAL, 34(4), 299(1980)
3)One Planet Café, https://oneplanetcafe.com/paper/