アマ科(Linaceae)アマ属(Limum)の草本性靭皮利用植物です。一年生の植物で1 m前後の高さに成長します。繊維を採取するための亜麻とアマニ油(linseed oil)を採取するための2系統があり、靭皮部から採取された繊維がリネン(linen)になります。英語で線を意味するlineは、リネン(linen)に由来します。繊維には光沢があり、黄味がかった灰色のいわゆる亜麻色(Flaxen)です。
 リネンの繊維長は20-30 mmと長く、主に紡績用に利用されています。強度を必要とする紙幣用紙や上質紙などの原料としても使用され、製紙用には主に断裁くずやぼろが用いられます。
 古くから人類が利用している植物であり、原産地は中央アジアと考えられています。主な生産国は、フランス、ベルギー、ベラルーシ、中国、ロシアなどです。
 パルプ化方法にはクラフト法、サルファイト法などが用いられます1)

1)Hiroshi Hara, Raysaburo Oye, JAPAN TAPPI JOURNAL, 34(7), 477(1980)